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【レポート】延岡詩話会~詩のある暮らしはじめませんか~

よく晴れた7月11日(水)の午前11時から2階中央大ラウンジにて、延岡詩話会~詩のある暮らしはじめませんか~が行われました。

 

詩を読みあう仲間を作りたい

延岡詩話会は毎月1~2回、一遍の詩を取り上げて、それぞれが感じたことを交流する会です。

主催者の緒方まほさんは以前より詩が好きで、福岡詩話会など詩を読む会に参加されていましたが、延岡にはそういった会や仲間がおらず、詩や俳句を気軽に語り合える場を設け、詩やことばが好きな仲間を作りたいとエンクロスでのワークショップとしてご自身で開催することを思ったそうです。

また延岡詩話会を通じて詩を読む楽しさ、詩を書く楽しさを伝えたいと考えています。緒方さんは、この延岡詩話会でいずれフリーペーパーや冊子を作成し、延岡に詩の小さなムーブメントを起こすことが目標だと仰られております。

 

詩とじっくり向き合う、ゆったりとした時間

「詩を読む」というと、難しく感じたり、詩に馴染みがないからと敬遠される方もおられるかもしれませんが、延岡詩話会では、主催者の緒方さんが選んで持ってこられた詩を参加者みんなで読み合い、感じたことや思ったことをざっくばらんに話し合うカジュアルな会です。

 

7月は吉野弘さんの『生命は』(リベラル社刊)から表題の詩「生命は」を取り上げました。

 

 

のんびりした雰囲気の中で、まず最初に緒方さんが「生命は」を朗読し、参加者はそれぞれ朗読を聞きながら詩全体を読みます。その後、詩をブロックごとに分け(連といいます)、連ごとに気になることばや言い回し、感じたこと、どの部分が好きかなどを話し合います。

今回は五連からなる詩ですが、一連ずつ細かく読み、お互いが感じたことを話し合っていく中で、自分ひとりでは気づけなかったことに気づいたり、他の方の意見を聞くことで感じ方が変わるなど、みんなで読むからこそ深く感じることができるのが延岡詩話会の良さです。

 

詩の解釈に正解・不正解はありません。自分が感じたことを心の中だけでなく声に出して発信することで自分自身でも新たな発見が生まれることもあります。

また、緒方さんが参加者全員が話せるよう上手に問いかけてくださるので、初めは緊張されていた方も気負いなく話しておられました。このように一遍の詩にじっくり向き合いながら、ゆったりとした時間が流れていきます。

 

 

詩人の解説と詩の背景

ここ数年、若年層にもとても人気があるという詩人の吉野弘さんですが、今回取り上げた「生命は」は、人とはこうあるべきだという押しつけもなく、誰しもが生きていくうえで心に抱えた罪悪感をも優しく肯定してくれるようでありながら、吉野さんが伝えようとする熱い思いも感じるという感想が多く聞かれました。

 

ひと通り、詩についてのお話が終わったところで、緒方さんより今回の詩人吉野弘さんにについての解説と今回の詩がどのようにしてできたかという背景、吉野弘さんの「祝婚歌」という詩や本の紹介がありました。

 

他にも参加された方が好きだという吉野弘さんの詩を緒方さんはじめ参加者みんなで読むなど、双方向のやりとりをしていきます。その延長で宮崎、延岡の文学がハイレベルであることや今後取り上げてほしい詩人なども話題として上がりました。(主催者の緒方まほさんは、第20回みやざき文学賞の詩部門で佳作を受賞されています。)

 

 

必要なのは感じる心

忙しい日々を過ごすなかで、詩をじっくり読む余裕がないという方も多いかと思いますが、この機会にエンクロスで好きなお飲み物を飲みながら、詩や俳句・短歌に向き合う贅沢な1時間をぜひ体験してみてください。

 

詩や詩人についての予備知識は必要ありません。必要なものは感じる心だけです。

さまざまな詩人が紡いだことばのシャワーを浴びることで普段何気なく見ている景色や空が違って見えるかもしれません。きっと心が豊かになるはずです。

 

担当 鈴木